2011年09月28日
公明新聞:2011年9月18日付

森本村長(右から4人目)から坪内地区の被害状況を聞く山口代表(中央)ら=17日
奈良・天川村奈良の災害現場を調査
山口代表ら党対策本部 土砂ダムなど対策探る
平成に入って最大級となった台風12号被害で、公明党の山口那津男代表(党台風12号災害対策本部長)は17日、先週の和歌山県、三重県訪問に続いて、被害が甚大な奈良県に入り、現場調査や自治体首長からの要望聴取、被災者のお見舞いに奔走した。
同対策本部の白浜一良副本部長(党関西方面議長)、石田祝稔事務局長(衆院議員)のほか、岡史朗党県代表、大国正博党県幹事長の両県議、同県五條市の山口耕司市議らが同行した。

「一日も早い行方不明者の発見を」
「どうか妻を見つけ出してほしい」。避難所「ロッジ星のくに」(五條市大塔町阪本)を訪れた山口代表は、長沼陞さん(75)の絞り出すような訴えに応え、力強く手を握り返した。
長沼さんが住む大塔町宇井地区は、豪雨によって土砂が崩落。増水した川に家屋が流される被害に見舞われ、長沼さんの妻・紀久世さん(70)をはじめ8人の行方が依然として分かっていない。
避難所で被災者を激励した山口代表は、宇井地区で自治会長を務める上田史孝さん(65)の「早く行方不明者を見つけたいというのが切実な思い」との声を受け、「自衛隊などに発見まで継続的な取り組みを要望していく」と述べた。
このほか一行は五條市辻堂、天川村坪内の土砂崩落の現場を視察。山地の表層だけでなく地盤まで崩落する「深層崩壊」による被害について関係者から説明を受けた。

さらに、山口代表らは被災自治体の首長と相次ぎ懇談。
山口代表は「16日の参院本会議で早期に激甚災害の指定をと訴えた。20日には閣議決定される見通し」と紹介。太田好紀五條市長は、土砂崩れでできた同市大塔町赤谷の土砂ダムについて、「決壊すれば甚大な2次被害だ。ポンプで水を抜きながら、溝を造り徐々に水を流していく作業が計画されている」と説明。決壊の恐れが高いダムは県内4カ所で、山口代表は「赤谷への対応が今後の参考になる」と話した。
また、角谷喜一郎野迫川村長は、同地が寒冷地域であることから、「断熱性が高い仮設住宅が冬までに必要」と訴えた。山口代表は「コミュニティーを壊さない配慮も大切だ」とし、仮設住宅の建設を支援していく考えを示した。さらに森本靖順天川村長は「小中学校の子どもの通学が困難な状況だ」と改善を要望。このほかに各首長は、「主産業である観光や林業の再興が生活再建に重要」と口をそろえた。
最後に懇談した荒井正吾奈良県知事は、交通網の回復、仮設住宅の整備と併せ、
(1)深層崩壊、土砂ダムなどの土砂災害の研究推進
(2)土砂災害の監視、警戒、避難体制の確立
(3)土砂災害に強い道路、河川の整備―などへの協力を要請。
山口代表は「国、県、市町村が対等の立場で連携し、復旧・復興に全力を挙げていきたい」と決意を伝えた。